プロジェクト
2024.09.05
2024年度も、観光学部では、地域にある道の駅みのりの郷東金を基点とし、観光を主題としたPBL(Project Based Learning:プロジェクト・ベースド・ラーニング)を実施している域学共創プロジェクトBを提供しています。
そんな本授業の目的は、東金市の「地域の魅力発見」とその魅力を活かした道の駅を基点とした「サイクルツーリズムのためのコースの開発」です。東金市と観光に関わる連携協定を結び、東金市の観光に関わる基盤づくりをすることを目標として実施している活動となります。
本年度は、7月27日に、同じ千葉県にあり、柏市と連携し、地域観光の基点となるよういろいろな取り組みを実施している道の駅しょうなんの取り組みについて視察を実施することとしました。主な視察内容は、道の駅しょうなん自体の取り組みと地域との連携に関わる一連の取り組みの関係性についての視察、サイクルツーリズムの立ち寄り先となる地域の拠点の視察、サイクルツーリズムと連動して提供できるアクティビティとなります。
上記の視察を通して、学生たちが何を考え、自分たちのサイクルツーリズムの活動基点である東金市および山武郡市に持ち帰ることができるのか、学生の声を通して共有してもらえれば幸いです。
道の駅と連携して地域活性化の企画を進めている鈴木亮平さん
○ 観光学部4年 神田 幸侍
私たちは、山武郡市の価値や魅力についてサイクルツーリズムを通して伝えていくため、観光客にレンタサイクルを活用してもらい地域の魅力を知ってもらう活動をしている千葉県柏市にある道の駅しょうなんを視察してきました。そこでは、この道の駅と連携して地域活性化の企画を進めている手賀沼アグリビジネスパーク事業推進協議会の鈴木亮平さんにお話をきく機会もありました。
まず、この道の駅しょうなんは、農産物直売所の他にカフェやレストランがあり、外には芝生広場もあるので、テイクアウトして芝生の上で食事を取れるなど、とても過ごしやすい環境を有している施設だということがわかりました。道の駅の農産物直売所の機能を目的として来訪された方だけでなく、その環境を利用し多くの方に訪れてもらうことが目的です。そのための取り組みとして、地域との連携を図りアウトドアヨガや星空観察会も実施しているとのことでした。
こうした取り組みだけではなく、地域に開いていくことを目的に、多くの地域連携活動を実施しているお話も伺いました。とくに、私たちが東金市を中心として山武郡市で実施しているサイクルツーリズムにも活かせるお話を多く聞くことができたことは貴重な機会だと思っています。とくに、今の時期は、手賀沼周辺の名物であるブルーベリーの収穫体験などとセットにした事業としてスタンプラリーを実施しているとのことでしたが、東金市でもこうした農産物の生産者と何かできないかと思うことができたことが印象に残っています。
また、今回は、こうした視察や講和だけでなく、レンタサイクルで手賀沼周辺を走りました。風通しもよく気持ちよく自転車を楽しむことができました。今回、こうした体験をして分かったことは、遠方の人のための観光のことだけを考えるのではなく、道の駅のような拠点を通勤後・放課後に立ち寄れる場所にしていくことの重要性です。お話の中でもそうした日常利用の価値をお話しいただきましたが、今回の乗車体験で、その価値をより理解することができました。私たちが行っているサイクルツーリズムの活動においても、市民の方が気軽に参加できるような取り組みになれば良いと感じています。
道の駅しょうなんでレンタルした自転車で地域を周遊する様子
○ 観光学部2年 川竹 颯葵
私たちは、今回の視察で、手賀沼みらいワインプロジェクトが運営しているぶどう畑に自転車で赴きました。ここを運営している株式会社エグチライスファームの江口さやかさんからお話を伺い、ワインを通して手賀沼の魅力を広げていこうという意識について学びました。
道の駅しょうなんからぶどう畑までは、道の駅で配布されている地図をもとにレンタサイクルで移動しました。非常に暑い日でしたが、手賀沼沿いに設けられたサイクリングロードを走行したので、心地よい風を感じながら向かうことができました。
ぶどう畑へ到着すると、ぶどうを栽培している農園に案内していただき、プロジェクトの価値についてのお話を伺いました。初めて間もない農園だということですが、地域内での提供先を見つけていく際の地道な努力のお話やぶどう園自体の規模を広げていくビジョンに関するお話を聞き、その意識の高さに驚きました。
また、ぶどう園では、実際に育てているぶどうを試食させていただきました。デラウェアという種類のぶどうは、ワイン用のぶどうで、食用ではないとのことですが、甘みの中にもぶどう特有の酸味を感じるような味わいで、とても美味しかったです。東金市にもぶどう園があるとのことなので、こうしたぶどうも栽培できないのかと思いました。
最後になりますが、私は、今回のぶどう園の視察を通して、手賀沼みらいワインプロジェクトを多くの人に伝えていこうという姿勢や意識が地域の活性化に繋がっていることが印象に残りました。私たちのサイクルツーリズムに関わる活動も、一人でも多くの人に知ってもらうためにも、地域の方たちの活動に協力しながら、自分たちの活動を知っていってもらえるよう努力したいと思いました。そんな意識がより高まった一日を過ごすことができました。
ぶどう園を運営されている方々と記念写真
○観光学部1年 寺嵜 晃琉
私たちは、サイクルツーリズムを通して、千葉県の魅力、とくに、山武郡市の魅力を発見し情報発信すること目的として、域学共創プロジェクトBという授業に参加している。
今回は柏市で手賀沼への集客を狙いとした事業を進めているてがぬまパドルクラブを訪ね、メガ SUP 体験会に参加させていただいた。この メガ SUP は、一人で一つのボードに乗る通常のSUPとは異なり、5~6人で一つのボートに乗る。
私たち域学共創プロジェクトに参加しているメンバー全員にとって メガ SUP は初めての体験だったので、うまく乗りこなせるか心配だったが、乗り方や立ち方、パドルの持ち方、そして漕ぎ方など一つ一つ丁寧に教えてくださるため、未経験の私たちでも簡単に乗ることが出来た。おかげで、手賀沼周辺の自然環境を心地よく感じながら、安心安全に楽しむことが出来た。
また、SUPの貸し出し場所には、地元の食材を活かした numa cafe が設けられているので、SUP体験の後に食事をセットで楽しむことが可能である。こういった SUP や numa cafe の存在は、自転車で観光されている方々に向けても情報発信し体験してもらいたいと思った。それだけでなく、東金市は水辺空間が多いので実際に体験できるようにしたら面白いとも思った。それは、休憩所として numa café を利用してもらうだけでなく、サイクルツーリズムだけでは物足りない人の目的になる可能性があると感じたからである。しかも、こうした SUP 体験は、一人乗りだけでなく、私たちが乗った メガ SUP での体験もできるので、友人や家族連れでも楽しめるサイクルツーリズムになると思う。
プロのサイクリストたちのように走ることだけが目的ではない人にとって必要となるセットアクティビティとしては、ちょうどいい体験だ。私たちが伺った当日も、実際に、自転車で現地に訪れている人もいた。
最初にも述べたが、私達の目的は、サイクルツーリズムを通じて、地域の魅力の発見、及び、発見した魅力の発信だ。ただ、そのためには、今あるものを魅力と呼ぶだけではなく、魅力と呼べるものをちゃんと見えるようにするために、地域に足りないもの (今回は、アクティビティ) を作っていくかということも考えていかないといけないと今回の視察で感じた。
最後になるが、今回の視察は、私たちの視野を広げる有意義な時間が過ごせたと感じているので、今回、協力してくださった現地の皆さんにはとても感謝している。
手賀沼エリアの地域観光の一つとなっている メガ SUP 体験を実施