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韓国研修2024 ③:韓国におけるオーバーツーリズム対策について学ぶ

海外研修

2024.09.11

昨年度に引き続き、観光学部では、8月24日から29日までの6日間、韓国での研修プログラムを実施しました。

本研修は、学生たちは実地で観光資源・産業・文化などについて体験的に学びました。実地体験をすることで、専門教育や海外長期留学への志向を高めることが狙いです。

研修プログラムでは、「(1) 海外協定校との交流」、「(2) 観光関連交通機関への乗車」などを経験しながら、「(3) 世界遺産」や「(4) 伝統文化の現代的な活用事例」、「(5) 研修国独自の観光ブランディング事例」について、視察を通して学びます。

今回は、「(4) 伝統文化の現代的な活用事例」として、「日常的に利用している環境を観光地としても開いている地域が、インバウンド対応としてどのようなことを実施しているのか?」ということについて視察したので、学生の声を介して紹介します。

韓屋の前で記念撮影

○観光学部4年 周 佳毅
韓国研修の三日目、私たちは、ソウルにある北村韓屋村(韓国語:북촌한옥마을)を訪れました。

北村韓屋村は、ソウルの中心部に位置し、韓国の伝統的な家屋である「韓屋(ハノク)」が数多く残る歴史的な地域です。この村は、韓国の伝統文化と現代都市が調和するユニークな場所であり、観光学を学ぶ者にとって非常に興味深い学びの場となりました。

私たちは韓国の伝統的な民族衣装である「韓服(ハンボク)」を着る体験もしました。韓服は、その色彩やデザインが非常に美しく、着ると自然と背筋が伸びるような感覚になります。韓服を着て、韓屋村を背景に写真を撮影することで、過去と現代が融合したかのような不思議な感覚を味わうことができました。とくに、石畳の道や伝統的な門前で撮影した写真は、韓国文化を肌で感じることができる貴重な体験となりました。

また、私たちのチームは、アモーレパシフィックという韓国の化粧品メーカーがOSULLOCというブランドを運営しており、そのブランドが韓屋を改装したカフェを経営しているので、そこで韓国伝統の緑茶を飲む体験もしました。お茶の香りと味わいは非常に繊細で、韓国文化の奥深さを感じさせるものでした。お茶を飲みながら、静かな韓屋の中庭を眺めていると、まるで時が止まったかのような落ち着いたひとときを過ごすことができました。お茶は単なる飲み物ではなく、韓国のもてなし文化や自然との調和を象徴するものであると感じました。

今回の北村韓屋村の見学を通じて、観光学部の学生として、観光地としての価値をどう捉えるか、またどのようにして伝統文化を保護しながら観光業を発展させるかについて深く考えさせられました。北村韓屋村は、韓国の文化遺産を活かしつつ、観光資源としての魅力を最大限に引き出している好例です。韓屋の保存や地域住民との共存を考慮した観光地開発の在り方は、他の観光地においても学ぶことの多い地域だと感じました。

韓国の茶文化を味わいました

○観光学部2年 吉野 真大
韓国研修の三日目、ソウルにある北村韓屋村を視察しました。

ただ、今回は観光地となっている北村韓屋村の状況を視察するだけではなく、韓服をレンタルして、自らが歴史的な人物に扮し北村韓屋村を回遊する体験をしてみる機会となりました。女性は「チマチョゴリ」、男性は「パチチョゴリ」もしくは「ヨンポ」をレンタルして、北村韓屋村を散策します。

この日はとても暑く、着付けしてもらって外に出たらすぐに汗だくになってしまう状況でした。そんな天候でも、私たちのように、「チマチョゴリ」や「パチチョゴリ」、「ヨンポ」を纏っている観光客の人たちが多くいました。

私たちは、3チームに分かれて北村韓屋村を散策しました。私たちの班は、きれいな景色を求め、北村5景などを探し歩きました。事前には注意されていたものの、その道程で分かったことなのですが、このエリアは観光地にはなっていますが、基本は一般の人が住んでいる場所でした。そのこともあり、黄色いビブスを着た現地の人が、「静かに」といったジェスチャーをしているところを見かけました。こうした現地の人の取り組みの背景について、「現在、北村韓屋村では、観光客のマナーの悪さが、一般の住人の生活の妨げになっており、観光公害として問題になっている」とソウルでのツアーガイドを担当してくださった方が話してくれました。また、こうした観光公害に対する取り組みをきっかけに、観光客を排除しようという運動にまで広がっているという話まで聞きました。

私は、みんなで「チマチョゴリ」や「パチチョゴリ」、「ヨンポ」を着て歩くことはとてもいい観光体験だったと感じました。私自身も「ヨンポ」という王様の格好をしこのエリアを歩きましたが、最初は恥ずかしかったのですが、とても楽しい経験ができたと振り返れます。なので、こうした伝統的な生活を擬似体験できる環境はなくなってほしくないなと思っています。

オーバーツーリズムに対する地域の活動

ソウルにおけるインバウンド観光客の状況