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国内研修(瀬戸内)を実施しました

国内研修

2025.03.21

観光学部では地方部における現代アートやサイクリングといった新しい形態の観光・地域づくりを学ぶため、国内研修(瀬戸内)を3泊4日で実施し、9名の学生が参加しました。

1日目は岡山県の玉野市まで移動し、宇野みなと線アートプロジェクトや瀬戸内国際芸術祭で制作されたオブジェを見学しました。また、宿泊したUNO HOTELとレストランBLUNOでは館内のデザインや食事の演出、サービスを学びました。

宇野港では「宇野のチヌ」(淀川テクニック)を鑑賞しました

作品は海岸に漂着した廃棄物を利用しており、見る人に環境問題についても考えさせるものになっています

UNO HOTEL内には多くのアート作品が飾られているほか、提供される食事にもアートを感じさせるデザインや色彩があふれていました

レストランBLUNOではスタッフの方から説明を受けながら、地元産食材をふんだんに使った美味しいコース料理を頂きました

2日目は直島に移動し、公益財団法人福武財団、株式会社直島文化村の方から現代アートの見かたや、ベネッセアートサイト直島についてレクチャーを受けました。

直島まではフェリーで移動します。船内からは美しい多島海景観と、造船や鉱業などの瀬戸内ならではの景色をみることができます

直島ではワークシートを用意していただき、感じたことを記入しながら、島内のさまざまな作品を鑑賞していきます

難解とされる現代アートですが、エデュケーターのサポートをうけながら鑑賞することで、見かたのコツや面白さ、作品への評価のきっかけをつかむことができました

またスタッフの方からは、アートプロジェクトの歴史やねらい、地域との連携についての説明を受けました

3日目はしまなみ海道をサイクリングしました。瀬戸内海国立公園の多島海景観を楽しみながら移動し、サイクルツーリズムの可能性を体験しました。

8時間かけてしまなみ海道の約半分、48kmを全員が走りきりました。景観や移動を楽しみつつ自分自身の可能性に挑戦し、達成する楽しさを感じました

総延長4kmの来島海峡大橋の周辺は潮流が速く、橋の上からうず潮がみられました

しまなみ海道は「サイクリストの聖地」とされ、世界中からサイクリストが来訪しています。多くの外国人観光客をすれ違い、橋が輸送インフラとしてだけでなく観光資源として活用されていることを学びました

聖地碑脇にも屋外アート作品が設置されていました。自転車ラックが人物の形になっています。国立公園に指定される優れた自然景観と、人工物である橋梁、アート作品のコントラストが多くの人を惹きつけています


最終日の4日目は尾道の街並みや映画・小説・アニメ作品などの舞台をめぐる聖地巡礼・コンテンツツーリズムの事例を見学しました。

尾道は坂と海の見える景観が有名です。教員が解説をしながら街歩きをします

細い路地を通って古寺巡りをしました

艮(うしとら)神社は806年創建の尾道で最初にできた神社です。「時をかける少女」(大林宣彦監督)やアニメ「かみちゅ」に登場し、多くのファンが聖地巡礼に訪れます

どこをとっても写真映えする街並みは世界中から多くの観光客を集めています。フィールドワークを通じて著名観光地の景観的構造や地域資源の活用事例を学びました


研修に参加した学生の感想の一部を紹介します。

UNO HOTELでは夕食にコース料理を頂きました。ホテル研修である程度マナーを学んでいたので大丈夫かと思っていたけど、実際にやってみるとても難しかったです。緊張して最初の方は味をあまり感じませんでした。本当に緊張すると味がしなくなるものなのか、と衝撃でした。また、最初は全て地域の食材を使っていると思っていたのですが、合わせる料理との相性が良くなかったり、旬でない場合は、九州や海外からより良い食材を取り寄せていました。美味しい料理を提供するためのこだわりを感じました。(假屋亮介)

直島では現代アートを見学しました。最初に行った地中海美術館ではウォルター・デ・マリアの「タイム/タイムレス/ノー・タイム」がダントツで印象に残っています。人生で絵画などの美術品や現代アートも少数は見たことがありますが、ここまで一つの作品に見入ったのは初めてです。午後は対話型鑑賞をしました。スケジュールを見たときは対話型鑑賞とは何かよくわからなかったうえ、アートは一人で楽しむというイメージがありましたが、実際やってみるととても面白かったです。同じ絵を同じ時間だけ見ているのに、ここまでいろいろなとらえ方ができることを知りました。(佐谷凛太朗)

3日目はサイクリングを行いました。初めて乗るギア付き自転車、そして初めて乗るスポーツバイクにとても緊張しました。出発前は基礎体力のなさと運動神経の低さでちゃんと帰ってこられるのかとても心配でした。しかし、走ってみると不安に思っていたのがバカバカしくなるくらい爽やかで、島を渡るために海の上を自転車で駆け抜けるのがとても気持ちよかったです。事前学習で学んだ多島海景観も実際に見ることができました。写真で見るよりも美しい景色でした。(内海花梨)

今回この国内研修に参加して、旅行とは記憶に残るだけでなく、過去の自分・今の自分・未来の自分と向き合う大切な時間だと感じました。非日常の空間に浸り、普段の生活で溜め続けていたストレスや欲望といったものを解放することで、わくわくした気分になりました。また、先輩方と短期間で関係を築く事が出来たのも、大きな収穫です。様々な経験談を聞かせていただきました。これらの経験を今後の学生生活にも上手に活かしていきたいと思います。(若月王介)

この研修を通じて、自分自身の価値観や考え方にも大きな影響を与える経験を得ることができました。今回の貴重な経験は、就職活動や仕事においても役立つのではないかと感じました。例えば直島の現代アートの事例から、独自の価値を作ることと、それを戦略的に発信することの大切さを学びました。企業の価値を理解し、自分自身の強みを伝える糸口がつかめたと思います。(古市佳右)