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96人で考える東金と九十九里 ― フリーペーパー制作ワークショップ ―

プロジェクト

2026.05.11

本学観光学部が提供する観光メディア制作基礎Aという授業では、S1(本学のクォーター制度に基づく7週間の授業実施期間)において、東金市および九十九里町のご支援のもと、観光に寄与する地域情報を掲載したフリーペーパーの制作を行っています。
本年度は、96名の参加学生が11チームに分かれ、地域調査を実施しています。各チームは、観光客に向けた地域の魅力発信に加え、観光における課題や、その解決に向けた方策についても情報として発信することを検討しています。
これら11チームの取り組みの中から、各市町が掲載を希望する記事を選定し、最終的な誌面を構成します。

そこで、今回は、調査前の学生の意識や、調査後に得られた学生の声を通して、本取り組みの様子をご紹介いたします。

初めての国籍を越えたグループディスカッションに緊張する学生も

 

○観光学部2年 大森 ひかり
現在、私たちは観光メディア制作基礎Aという授業において、フリーペーパー制作に向けたグループワークに取り組んでいます。

初回の授業で概要説明を受けた後、私が配属されたグループは他のグループよりも人数が一人少なかったため、意思疎通が図りやすいのではないかと感じていました。しかし、実際に話し合いを始めると、中国や韓国からの留学生、さらに3・4年生といった上級生がいることもあり、初見のため互いに緊張してしまい、円滑に会話を進めることができず苦戦しました。

その後、授業を重ねる中で、メンバー全員が「このままではいけない」という意識を共有するようになり、徐々に積極的な発言が増え、会議の進行を互いに支え合える関係へと変化していきました。
その結果、フリーペーパーの企画についても具体的かつ詳細な計画を立てることができました。ちなみに、現在、私たちは九十九里の飲食店を特集する記事を企画しています。調査を進める中で、九十九里には数多くの飲食店が存在し、そのジャンルも非常に多様であることに気づきました。太平洋に面していることから海鮮料理が有名ですが、一方で、雰囲気の良いカフェや、動物と一緒に来店できるレストランなど、多様な魅力を持つ店舗が存在しています。

今後は、こうした九十九里の多面的な魅力を読者に伝えられるよう、記事制作に一層力を入れていきたいと考えています。そのためにも、グループ全員で協力し、「報・連・相」を徹底しながら課題に取り組んでいきたいと思います。

デバイスを囲んでグループディスカッションを実施

 

○観光学部2年 真壁 由奈
本授業では、日本人学生だけでなく、留学生とともにグループワークを実施します。そのため、授業実施する前までは、言語の壁に不安を感じていました。しかし、やわらかい言葉、ジェスチャー、写真を活用することで十分に伝え合うことができました。相手も翻訳アプリに頼らず、自分の言葉で伝えようとしてくれていたので、その想いをしっかり受け止めたいと感じました。お互いに表情を見ながら理解度を確認することで、誰かが取り残されることなく、グループワークに取り組んでいます。

アイスブレイクとして、そんな相互理解を経ながら、まずは大学内で、東金市や九十九里町の地域について調べ学習を実施しました。地元の農産物や特産品を活かし、旬な食材を使ったスイーツが提供されている点に魅力を感じます。さらに、九十九里でとれたイワシが山武市の道の駅おらい蓮沼でも使われているなど、地域同士の地域産品を周辺地域でも販売することで、地域活性化に貢献していることが印象に残りました。

今回の学習を通じて、国籍を問わず皆で協力して学ぶことの大切さを実感しました。また、地域での飲食店やお土産を販売している場所が楽しめることに当たり前と思わず、この背景には地域の人々の想いもあることに気づくことができました。

次のステップとして、現地に赴き調査を実施しますが、ここでも留学生とのコミュニケーションを大切にしながら、楽しい学びの機会としたいと考えています。

96人がチームに分かれてアイスブレイクを実施

 

○観光学部3年 黄 文雯
今回は、観光メディア制作基礎A(フリーペーパー制作)という授業で、日本人学生との交流を通して感じた自分自身の変化について述べたいと思います。

私は日本に留学してきた当初、日本語での会話に自信がなく、日本人学生との交流にも強い不安を感じていました。グループ活動では翻訳アプリに頼ることも多く、自分の考えをその場でうまく伝えることができず、発言すること自体に消極的になってしまうこともありました。
しかし、昨年度に参加した市原市のお土産を作る観光メディア制作系の授業で、日本人学生と一緒に企画を進める中で、少しずつ自分から発言できるようになりました。最初は短い意見しか言えませんでしたが、回数を重ねるうちに「伝わること」を意識して話すようになり、日本語でコミュニケーションを取ることへの抵抗感も徐々に減っていきました。また、日本人のメンバーが丁寧に話を聞いてくれ、分かりやすく言い換えてくれたことも、大きな支えとなりました。

市原市の魅力を活かしたお土産作りのための視察①:市原京急カントリークラブ、市原ぞうの国
市原市の魅力を活かしたお土産作りのための視察②:道の駅あずの里・いちはら、いちはら里山ファーム、里山カフェ FLIP FLAP


その際に自信を持てたことで、今回履修したこのアクティブラーニング系の授業では、グループのリーダーを務め、日本人学生と留学生の間に立ってコミュニケーションを調整する役割も経験しました。こうしたリーダーを務める中で、留学生は文法や読解などの試験的な日本語能力は高い一方で、実際の会話では自信を持てず発言を控えてしまう傾向があることに気づきました。また、日本人学生は積極的に意見を出しますが、留学生はそのスピードについていけず、議論に入りにくくなる場面もありました。
そのような状況の中で、私は双方の意見をつなぐことを意識しました。例えば、留学生が言いたいことをうまく表現できないときには内容を整理して補足し、日本人学生の意見についても分かりやすく言い換えることで、全員が理解しやすい形にするよう工夫しました。また、「間違えても大丈夫だから一度話してみよう」と声をかけることで、発言しやすい雰囲気づくりにも努めました。自分自身も、そうしたメンバーとフリーペーパーづくりを進める中で、計画性や責任感の重要性を実感しました。

以上のような経験を通して、私は単に日本語能力が向上しただけでなく、相手の立場や理解度に合わせて伝え方を工夫することの重要性を実感しています。異なる言語や文化を持つ人同士のコミュニケーションでは、「正確に話すこと」以上に、「相手に伝わるかたちで伝えること」が重要であると気づいた点は、大きな学びでした。

ホワイトボードを使って自分たちの活動を図式化しました

※なお、本授業の意図や授業の様子については、九十九里経済新聞の記事でも紹介されているので、ぜひ下記のリンクよりご確認ください。
学生が地域の魅力を発信 城西国際大観光学部が情報誌制作授業をスタート

九十九里経済新聞の取材と同行くださった九十九里町職員によるレクチャーの様子

 


九十九里経済新聞の職員と学生の交流の様子