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観光ゼミナール ~観光まちづくりの実践 vol.02~ e-bikeによる試走体験を行いました ① 午前の部

ゼミ活動

2021.06.20

観光ゼミナール ~観光まちづくりの実践 vol.02~ e-bikeによる試走体験を行いました ① 午前の部 

 

清澄寺は今回のコースで最も標高の高い地点


2021年度のゼミ活動のテーマは、「着地型ツアーを実践する」です。地域の魅力を伝え、地域活性化に寄与する一つの方法として、地域に来ていただくことが重要であると考え、そのために着地型ツアーを企画運営してはどうかとの議論が生まれました。

これは、2020年度、ウェルネスポーツ鴨川様との連携で取り組んだ「サイクルツーリズム・プロジェクト」の実践から生まれたアイディアです。そして、四方木地区を巡る大事なツールとして「e-bike(電動アシスト付き自転車)」を活用します。

果たしてツアーとしての可能性はあるのでしょうか。

実際に試走に参加した学生の声をお届けします。


清澄寺の門前町を走ります


観光学部3年 田所 昌さん

今回初めて四方木地区で、e-bikeの試走を行いました。私は午前のグループリーダーとして参加しました。地区が魅力として誇る「不動滝」や「甚兵衛穴」を順に巡るコースで、緩やかな下り坂を20分ほど軽快に下るところから試走が始まりました。車では感じられない風や音を体で感じ、都会では味わうことのできない爽快な気持ちになりました。時間の経過とともに気温も高くなり、清澄地区へ向かう帰りの上り坂では汗ばむほどでしたが、e-bikeならではの登坂路コースも、四方木地区の魅力を存分に活かせるコース設定だったのではないでしょうか。

今後、実際にツアー商品化していくための課題は、地区の方々との連携を深めること、そして私たち自身が地区の特徴を深く知る必要があると強く感じました。地区が求めていることは何かをそれぞれが考え、地区の立場に立って魅力を伝えていくことが重要だと思います。


「ハードコース」の入り口。ここからはまさにアドベンチャー!


観光学部3年 佐々木 麗奈さん

今回のコースを試走して感じたことは、行きは下り坂で楽だけど、帰りは上り坂なので、体力に自信がない人は心配するのではないかということです。実際に、私は帰りの上り坂の途中で気分が悪くなり、リタイアしてしまいました。今回は、救護班として地元の方のサポートがあったので助かりました。それでも、自然を感じながらe-bikeで巡ることはとても楽しかったです。

今後は、ゼミの仲間と話し合いながらコースを設定していくわけですが、単にサイクルツアーを企画することが目的ではなく、地域活性化という目的を実現するための手段としてのツアーであることを意識して取り組むことが重要だと考えています。そのためには、地区の歴史や文化、地区でしかできない体験を提供することも必要だと思います。


絶景ポイントの一つ「甚兵衛穴(じんべえあな」


観光学部3年 中江 綺花さん

今回、e-bikeでの試走は、今までに参加したウォーキングとは違った景色の見え方、地域ならではの良さに気づくことができました。「歩き」では感じられない空気の美味しさやスピード感は、自転車ならではの感動です。また、自然が豊富な地区だからこその風景は、ツアー参加者にぜひ、体験してもらいたいとも感じます。今回の試走で感じた素敵な景色や匂い、音をより良く感じて貰えるように、コース設定においても良いスポットをピックアップし、ガイドとして説明できるようになりたいと思いました。また、今後着地型観光として実施していくには、ホテル・旅館との連携や鴨川駅周辺にイベント情報の掲示、WebサイトやSNSなどを利用した広告活動を行うことが必要だと思います。そして、ツアーにおいても清澄・四方木地区の季節ごとの催し事を組み込むなどして、リピーターにつなげていくことができれば、地域に貢献できるのではないかと考えます。そのためにも、私たち学生と地区の方々との交流を深め、協力していく必要があるとも感じています。


四方木不動滝に向かう道は清涼な空気に包まれます


観光学部3年 森 厳己さん

今回のe-bikeの試走では、事前に調査ポイントを洗い出していたため、比較的スムーズに試乗できたと思います。今回のコースは行きが下り坂、帰りが登り坂と極端なコースであったので、試乗終了後のゼミにおいても賛否両論でした。最後は下りで爽快な気分で終わりたいという意見、e-bikeだからこその登坂力を活かして終わったほうが面白いのではという意見もありました。それでも、途中の休憩時間は多めに取ることがツアーを楽しくするという意見で一致しました。その意味では、途中に軽食を食べる時間を作っても良いのではないかと考えます。四方木地区では地元の方々の自作ピザ窯があるので、参加者が一緒になってピザ作りに挑戦することも面白いと思います。

私は、鴨川に住んで2年が経ちます。鴨川市の観光といえば、鴨川シーワールドというイメージが強いと思いますが、実はそれ以外にも魅力的な観光資源が多くあることを知りました。清澄・四方木地区も魅力的な観光資源が眠っています。今回のe-bikeツアーは、その魅力を十分に活かすことができるのではないかと、秋のツアー実践が楽しみです。


四方木不動滝の入り口に駐車。ここから歩きます


観光学部3年 宮澤 光太さん

今回、実際にe-bikeを試乗したことで大きな収穫がありました。1つは、Google マップで確認した走行時間よりも時間がかかることがわかったこと、もう一つは四方木地区の方に新たなルートを提案していただいたことです。新たなルートは、「アドベンチャーツアー」にふさわしいルートで、体験した私たちは「ハードコース」と呼んでいます。

さらに、午前の部では、10人が一度に試乗体験をしたのですが、思い思いのスピードで走ってしまったため、結果として車間距離が空いてしまい、ツアーとしての一体感が欠けてしまったように感じました。清澄から四方木に向けてはスピードが出やすいコースであり、それぞれの技量も違うので、速いスピードに合わせるには難しい面もあるかもしれませんが、先頭のガイドが全体のスピードをコントロールすることが必要だということがわかった点も大きな収穫でした。今後は、参加者人数の調整や車間距離などの隊列も具体的に検討することができます。

また、電動アシスト付きのe-bikeとはいえ、上り坂などは汗もかきます。私たちの企画しているツアーは、秋の実施を予定していますので、例えば、ツアーの実施とともに鴨川市内の温泉施設などを紹介することで、宿泊に結びつけることもできるのではないかとも思います。ツアー参加の当日に宿泊をしていただくのであれば、午後からのツアースタートも考えられます。まだまだ検討事項は多いですが、秋のツアー開催に向けて準備を進めていきます。


雨上がりの四方木不動滝は迫力あります


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