教員活動
2025.04.17
環境省主催の第19回「チーム 新・湯治」セミナーが東京・丸の内の会場およびオンラインで開催されました(2025年2月28日)。本セミナーには全国の温泉関係者、企業、自治体関係者が参加し、「外国人から見た日本の温泉文化」をテーマに議論が行われました。
本学観光学部の于 航(ウ・コウ)准教授(日本温泉地域学会理事)は、「外部視点からの日本温泉(地)の魅力再発見・再評価」 と題し、国際的な視点から日本の温泉文化の価値を考察しました。
発表の様子
外国人視点で見る日本の温泉地が持つ独自の魅力として、于航准教授は、「豊富な温泉資源・温泉地ならではの情緒や文化体験・自然環境との一体感」を挙げ、日本の温泉文化の奥深さを再評価しました。特に、日本の温泉文化の根底には、古来から伝わる「禊(みそぎ)」の精神や、地域社会に根ざした「共同浴場文化」があり、そこには自然への畏敬の念や共同体の価値観が色濃く反映されている点を指摘しました。
さらに、温泉は単なる自然資源ではなく、文化・観光・健康を結び付ける重要な存在であり、外国人の視点を取り入れることで、改めてその価値を再認識することができると強調しました。
講演の最後には、大分県立芸術文化短期大学のJulie Nootbaar教授、エクスポート・ジャパン㈱クリエイティブ事業部長のFrank Walter氏とともに、日本の温泉地の国際的な観光需要の掘り起こしや、温泉文化の価値向上について意見を交わしました。ユネスコ無形文化遺産への登録の可能性についても言及し、世界に誇る日本の温泉文化のさらなる発展に向けた議論が展開されました。
講師を交えた参加者との意見交換の様子
関連リンク
▶ NEWS LETTER No.28(環境省)
https://www.env.go.jp/nature/onsen/pdf/NewsLetter_28.pdf
▶ 環境省公式発表
https://www.env.go.jp/press/press_04237.html
▶ チーム 新・湯治について
https://www.env.go.jp/nature/onsen/spa/spa_team.html