9月9日(25日目)~12日(28日目):少人数グループ別研修
4つの施設をローテーションで見学。どの施設でも、患者を前に臨床現場を体験し、少人数だからこそ、処置やケアを間近で学ぶことができました。
- 手術室
大腸がんや腸閉塞の手術を見学。患者の入室から麻酔導入、執刀まで一連の流れを観察。手術そのものだけでなく、手術前後の準備や麻酔管理の重要性を実感。
- ICU・麻酔科
アルコール依存による食道出血や肝硬変患者を見学。ICUでは看護師と患者が1:2体制で、人工呼吸器の早期離脱や栄養摂取の工夫を学んだ。気管切開の処置、薬剤の管理(同一成分でも3回確認、麻薬は金庫管理)なども確認。
- ER(救急外来)・Traumatology Center
救急外来でトリアージから診察、カニューレ挿入、注射、シェロングテストを見学。
外傷センターでは多発外傷・神経外傷・小児外傷など幅広く対応。リハビリでは生活環境に即した支援(階段昇降、シャワー利用の提案など)が行われていた。
- 心血管研究センター(心臓血管外科)
心房細動への外科治療や血管造影検査を見学。腹膜透析患者のケアを通じ、日常的処置でも徹底した感染対策を学んだ。
「グループ別研修に続いて行われた全員での研修(日時別)」
9月9日(25日目)
- 脳神経研究センター
脳出血・脳梗塞・脳動脈瘤の患者を紹介していただき、最新の研究設備も見学。研究と臨床の結びつきを実感。
9月10日(26日目)
- Traumatology Center(外傷センター)
ハンガリー最大規模の外傷診療施設を全員で訪問。救急から手術、リハビリ、退院支援に至る多職種連携を学ぶ。
- 文化体験:Capital Circus of Budapest(市立サーカス)
ヨーロッパ唯一の常設サーカスを鑑賞。迫力ある演目と観客参加型の演出を体験。
9月11日(27日目)
- ハイブリッド手術室
経カテーテル大動脈弁置換術(TAVI)、不整脈アブレーション治療を見学。
- 岩の病院(Hospital in the Rock)
戦時中の地下病院で、極限状態での救急医療を学ぶ。資源不足下での工夫や「敵味方を問わず治療する姿勢」に感銘。
* 現代の高度な医療技術と戦時中の地下病院という異なる環境。時代も状況も違いますが、共通していたのは「人を救う」という医療者の強い使命感でした。その姿勢を学び、医療の本質を改めて感じる一日となりました。
9月12日(28日目)
- 文化体験:ハンガリー国立歌劇場
オペラ『フィガロの結婚』を鑑賞。生演奏と歌声の迫力を体感し、舞台芸術の魅力を味わった。
KU、MT、RN、MA