開催報告
2025.07.11
2025年7月11日、城西国際大学福祉総合学部理学療法学科の3年生を対象に、水田記念ホールにて「義肢装具学実習」の一環として特別講演会を対面で開催しました。本学科では、将来、高度な切断後のリハビリテーションを担える人材を育成するため、毎年この分野の専門家をお招きしています。
当日は、義肢装具の世界的なリーディングカンパニーであるオズール社の日本法人、オズールジャパン合同会社から代表取締役社長の楡木祥子氏が登壇。義肢装具士の資格も持つ楡木氏から、同社が本社を置くアイスランドの先進的な社会(ジェンダー・ギャップ指数が長年世界1位であることなど)を背景とした企業の理念や、最先端の義肢開発についてお話しいただきました。
さらに特別講師として、リオデジャネイロ・パラリンピックの陸上女子400mで銅メダルを獲得した辻沙絵選手にもご登壇いただきました。生まれつき上肢に欠損があり、現在は義手のアスリートとして活躍する辻選手ご自身のリアルな体験談に、学生たちは熱心に耳を傾けていました。
講演後には、筋肉の電気信号を読み取って指が動く「筋電義手」を、学生たちが実際に装着して体験するハンズオンセミナーも実施。最新技術に直接触れる貴重な機会となりました。
今回の特別講演会は、最先端の「技術」、アスリートという「当事者の視点」、そして先進企業を生み出す「社会背景」という多角的な視点から、義肢とリハビリテーションを深く学ぶ絶好の機会となりました。城西国際大学福祉総合学部理学療法学科では、今後もこうした実践的な学びを通して、学生の専門性と視野を広げる教育に取り組んでいきます。