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学科からのメッセージ 学部の特色

あいさつ

経営情報学部長 渡邊 修朗

みなさん、こんにちは。私の専門は経済学なので経済の話をしたいと思います。 経済学の語源は「経世済民」という言葉から来ています。簡単にいえば「みんなの暮らしを豊かにする」です。福沢諭吉という人が作った言葉といわれています。「みんなの暮らしを豊かにする」には、限りある資源を使って「だれが」「何を」「どれだけ」「どのように」生産していくかを決めなくてはなりません。その決め方は二つありました。一つは計画経済です。すべてを政府が決めて、国民はその通りに働くという方法です。かつての中国やソビエトといった国が行った方法です。ただこの方法は21世紀以前に行われなくなってしまいました。政府が計画して国民がその通りに働くという方法では、みんなのやる気(「インセンティブ」といいます。)が上がらないらしく、あまり発展できなかったのが原因のようです。

もう一つが市場経済です。私たちはこの市場経済の世界に住んでいます。この世界では「誰が」「何を」「どれだけ」「どのように」生産するかをみんなが勝手に決めています。ここでは誰も命令しません。みんなが自分のやりたい仕事を自分で選び、自分が社会に提供したい財やサービスを生産して生きています。そしていくらでも豊かになっていいことになっています。ただそのためには市場(「しじょう」です。「いちば」ではありません)において競争しなくてはなりません。「みんなが望むもの」を「なるべく安く」売るように競争しなくてはなりません。「もっと便利なものを!」「もっとおいしいものを!」「もっとカワイイものを!」「それをもっと安く!」と競争しなくてはならないのです。非常に大変なことだと思います。(皆さんのお父さんお母さんはそのような中で皆さんを育ててくれたのですから心から感謝しましょう)。でもその結果、社会全体にみんなのほしいもの、おいしいもの、カワイイものが供給され、私たちが幸せに生きていけます。そして、さらにこの世界を発展させていくことになるのです。

「みんなが自分のやりたい仕事をして頑張っていく」「それが他のみんなを幸せにする」実に不思議なことだと思いませんか?私たちはそんな不思議な世界に生きています。(これを「市場メカニズム」といいます。詳しくは入学後に一緒に勉強しましょう)

さて、学生のみなさん、あなたはそんな世界で何をしたいですか?どのように生きていきたいですか?大学の4年間はあっという間です。そして色々なことがあるかと思います。そんな慌ただしいなかでちょっとでもこんなことを考えてもらえたらと思います。4年間がんばって下さい。