映像芸術コース
2025.12.24

城西国際大学メディア学部映像芸術コース・中川ゼミの学生が、手話をテーマにした映像コンテストにおいて、300本以上の応募作品の中から選出され、優秀賞および特別賞を受賞しました。
本コンテストは、手話への理解促進と社会的意義を映像表現を通じて発信することを目的としたもので、全国から多くの映像作品が寄せられました。その中で、本学学生の作品が見事受賞に至りました。
今回の制作を通して、学生たちは“伝えること”の本質に真正面から向き合い、映像表現と社会的テーマを高い次元で結びつけました。今回の受賞は、技術や演出力だけでなく、映像を通して社会福祉に貢献できる可能性を示しました。


仙蔵寺での表彰式の様子
指導教員:中川寛崇



監督:尾崎萌音
メンバー:金澤日和 / 佐藤結麻 / 石田七海 / 山中天水音 / 石川由唯 / 藤田一花
-受賞のコメント(監督/尾崎萌音)-
手話を用いた作品は、今回が初めての挑戦でした。初の試みであるにもかかわらず、多くの心温まる作品が出品されたなかで、このような素敵な賞をいただけたことを、心から嬉しく思います。同時に、本作に関わってくださったすべての方々、そして作品を受け取ってくださった皆さまへの感謝の気持ちでいっぱいです。この受賞を励みに、今後も「伝えること」と真摯に向き合っていきたいです。
制作当初、私は手話の基礎的な部分しか知りませんでした。しかし調べ、学ぶなかで、「あなたのことが」の「のことが」に込められた思いのように、言葉には表れない丁寧な気持ちが、手話には数多く存在することを知りました。手話に触れる機会が少ない私たちにとって、どこかハードルの高いものに感じられがちですが、手話を利用する方々にとっては当たり前のコミュニケーションです。その当たり前が、健聴者の生活のなかにも少しずつ自然に溶け込むきっかけになればという願いを込めて、本作を制作しました。言葉であっても手話であっても、伝えることは簡単ではありません。それでも「伝えたい」という気持ちを胸に、一歩踏み出す大切さを『手愛』に込めています。



監督:助川優真
メンバー:小川晃冬 / 吉田侑菜 / 嶋田彩希 / 川面由衣 / 石井琴葉 / 山崎愛奈 / 須崎莉羽
学生コメント
-受賞のコメント(監督/助川優真)-
手話という限られた表現手段の中で、感情や物語をどのように映像として伝えるかが大きな課題でした。言葉に頼れない分、動きや間、カメラワークを工夫し、視覚的に伝わる演出を意識しました。制作過程ではチーム全員で何度も話し合い、それぞれの意見を取り入れながら表現をブラッシュアップしていきました。その結果、制約を逆手に取り、手話ならではのリズムと表情を活かした、コメディーチックで親しみやすい作品に仕上げることができたと思います。
作品の初歩的なシナリオづくりから制作までを行うことは非常に大変でした。さらに少人数での制作だったため、一人ひとりの役割や判断が作品の完成度を大きく左右し、全員の力がそのまま作品の肝になっていたと感じます。時間や人数の制約がある中でも、互いに補い合いながら制作を進めたことで、チームとしての結束力と達成感を強く得ることができました。
尾崎萌音さん(左) / 助川優真さん (右)
発表会場、仙蔵寺での集合写真
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