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2019年度学位記授与式を挙行しました

大学行事

2020.03.25

告辞を述べる杉林堅次学長

告辞を述べる杉林堅次学長

祝辞を述べる上原明理事長

祝辞を述べる上原明理事長

卒業生代表で答辞を述べる原未久さん

卒業生代表で答辞を述べる原未久さん

式典は規模を縮小して執り行いました

式典は規模を縮小して執り行いました

マスクとアルコール消毒を準備し、感染防止に配慮しました

マスクとアルコール消毒を準備し、感染防止に配慮しました

東京紀尾井町キャンパスでも式典の様子を中継しました

東京紀尾井町キャンパスでも式典の様子を中継しました

2020年3月14日(土)、城西国際大学で2019年度学位記授与式を挙行しました。今回は新型コロナウイルスへの感染防止のため式典の規模を縮小し、千葉東金キャンパスと東京紀尾井町キャンパスで各学科ごとに教室を分けて、マスク着用、卒業生・教職員のみで実施などの感染防止対策を施したうえで行いました。

杉林堅次学長は告辞で、次のように述べました。「いま、すなわち2020年の世界は、人類の文明が行き着いた巨大な混沌の中にあると言われています。グローバリズムが本格化し、開発途上国の経済発展も著しい一方で、先進国内で格差が広がっています。また、近年は過去に例がないほどの猛暑や豪雨がみられ、昨年はここ千葉でも、43年ぶりに命名された『令和元年房総半島台風』と『令和元年東日本台風』による被害を被りました。加えて、AIやIoTの普及、自動運転技術の登場、ゲノム編集技術の実用化などに寄与してきたテクノロジーの発展は我々の日常生活を短期間のうちに様変わりさせています。地球環境や科学技術、さらにはグローバル化の急激な変化は卒業生の皆さんが社会の中心となるべき10年後、20年後の仕事内容や働き方を想像することすら難しくなっています。卒業生・修了生の皆さんは70歳や80歳になっても仕事をすることが十分に可能な時代になります。60歳の定年などはない時代になるでしょう。このような時代にあって最も重要なのは、働きながらもいつも学び続けることだと思います。皆さんは、AIにとって代われない仕事ができるように、大学を離れても学び続けてください。いつの時代であっても、社会におけるコミュニケーションが大切です。時代が変わっても、変わらないものがあります。お互いに好意と信頼に満ちたものにすることこそ、社会で仕事を進めるにあたっての基礎であり、皆さんが実力を発揮するための基本的条件だと考えます。どうか皆さん、新しい環境でも、『学問による人間形成』『国際社会で生きる人間としての人格形成』という精神を学んだ者として、皆さんの周りの人たちと素晴らしい人間関係を築いてください」

上原明理事長は祝辞で、次のように述べました。「今の日本は高齢長寿社会。100年を生きるということが、社会全般に大きな関心になっています。日本の高齢長寿社会との向きあい方は、世界から大変大きな注目をされているのではないかと思います。私自身も100年の時代、長寿社会にどう生きるか、ということを考えています。私は、100年の時代は20年一節、5つの節があると思います」と述べ、知識と体力を鍛え情操を豊かにする学びの時期、今まで蓄えた基礎力で実社会に挑戦する時期、自分のやりたいことを仕事に生かす時期、広く世の中の役に立つことをする時期、健康に留意して身近なことで役立つことをする時期、の5つの節を紹介しました。そして中国の思想家・荀子が「人間は生涯、学習である(学は以て已むべからず)」と唱えたことを紹介し、「今の時代で言うと、リテラシーを身につけるということだと思います。情報を入手して理解して、そしてその中から問題と思われるものを突き詰めて、その問題の解決策を考える、それを実行し結果を出しさらに考える、それがリテラシーです」と述べ、ビッグデータやAIを活用し、様々な人と意見交換し、幅広い見方を経験することによって、多角的に物事を判断する目が養なわれることの重要性を強調しました。そして、「自分の座右の言葉は、『明日の自分は今日の自分が何を考えて何を行動したかの結果である』。自分の人生は自己責任です。また、もうひとつ重要と思うのは、成功者を探すことです。同じような環境の中で成功している人がいます。成功者を見つけて、その人の発想と価値観とやり方を勉強すること、これが大きなヒントになると思っています。我が大学の創設者の水田三喜男先生が言ってらっしゃいます。『学問はそれ自体が目的ではない』。それは学問のみならず、スポーツも芸術も同じです。上手くなる、完成させるために苦悶苦闘しそして努力すること、その過程によって人間・人格が形成されます。素晴らしい人間が素晴らしい時代を作ります。頑張ってください」と激励しました。

卒業生を代表して、福祉総合学部理学療法学科の原未久さんは、次のように答辞を読み上げました。「私は、理学療法学科の1期生として、本学に入学しました。先輩がいないという環境を自らが選んだとはいえ、右も左もわからない大学生活、はじめは不安でいっぱいでした。入学当初の不安に反し、1期生として入学したからこその困難を乗り越えるために、先生方や仲間たちと築いた今の絆は、何よりも大きな喜びであり、卒業を目の前にした今、この道を選んで良かったと改めて強く思います。4月から私たちはそれぞれ新しい道を歩みはじめ、社会という大海へと漕ぎ出していきます。たくさんの困難が待ち受けていることと思います。そうした中で、かけがえのない青春時代を過ごしたこの城西国際大学が、私たちの心の拠り所となることが、4年間での最大の財産です。ここで得た人とのつながりを大切にしながら、絶えず努力をし、一歩ずつ歩み続けることを約束いたします」