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ハンガリー研修で救急看護を学ぶ:4年次 海外研修

1.研修の目的

「4年生のための高度看護研修」は、看護学を修得し卒業研究のレベルに達した看護学生4年生が、海外の先進的な看護の取り組みに触れることにより、医療の場における(特に看護職者の)グローバル化に貢献できる人材、グローバルな観点からの看護学研究や看護実践に貢献する人材の養成を目的とする。さらに長期留学の動機付けをはかり、将来的な看護学研究者や看護職者のグローバルネットワークの構築の端緒を啓くことを目的としている。
本研修は、授業、演習、演習を終えた看護学部4年生が自らの問題意識を有する看護分野について先進的な取り組みを行っている各国の大学、医療機関に滞在しその取り組みを学ぶものである。

2.研修地・研修機関

ハンガリー国ブダペスト市
セメルヴェイス大学 健康科学部
(実習施設)大学病院、軍事病院、Heim Pal小児病院

3.研修の内容

本研修では、医療施設における救急医療を学ぶことを目的に行われる。救急医療の高度な知識を講義形式で学び、その後演習を経て医療施設にて実習形式で発展させる。特に、日々の看護の実践に容易に適用可能な情報と手法の修得に重点を置いている。救急医療に特徴的な管理の問題、救急医療における看護の問題を実践的に考えさせ、必要な能力を深める。また、コミュニケーション能力について、医療機関に一般的なこと·救急看護に特徴的なことに分け、個人と組織の両面から学修することも目指している。

4.研修日程

8月中旬~9月初旬

5.事前事後学習

救命救急を領域別に捉え、領域別に調査を行い、必要な知識を明らかにする。必然的に日本の救命救急の実情を知ることとなる。

日常会話的な英語、ハンガリーでのコミュニケーションを潤滑にするハンガリー語を学ぶ。また、救命救急に関わる専門用語を英語でも解るように準備をする。

研修期間中は、夕食後の事後学習を行う。実習後には必ず報告会があるので、学んだことを英語で発表することになる。最終日に行われる成果発表や到達度試験で確認する。事前教育から研修を終えて、全体を通して振り返ったレポートを提出させる。

  1. 予定プログラムに沿った救急医療についての学修
  2. 事前語学教育
  3. 研修の成果

6.効果測定および成績評価

研修の効果は、研修前学習の記録と研修中の記録、研修最終日の成果発表、及び到達度試験、最終レポート、TOIECによって総合的に評価する。当該プログラムは「プロジェクト教育」、「インターンシップ·フィールド教育」の単位を付与する。評価は、研修全体への取り組みを評価するルーブリック評価とする。

7.期待される教育効果

修了時には、以下の具体的な項目についての知識と経験が、グローバルな視点で身に付いている。

  • 緊急事態における患者の非常事態の識別(識別救急:院内トリアージ)
  • 新しい救急看護のトレンドや介入の理解
  • 診察、治療、診断方法の理解
  • 救急看護の課題に対し、十分に専門性の高い応答
  • 救急看護の専門的な任務において批判的思考の遂行
  • 救急看護におけるリーダーシップと管理の機能と役割の認識

また、3週間に及ぶ異文化でのさまざまな体験は、お互いに母国語でない者同士のコミュニケーション能力は、英語圏に留まらない真のグローバル人材の育成に繋がることになる。