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2023年度 ハンガリー研修 15日目

ハンガリー研修

2023.08.31

2023年度 ハンガリー研修 15日目 8月31日

「循環器病センターの手術室見学とセンメルワイス医学史博物館」

 本日も昨日と同じセンメルワイス大学病院循環器病センターでの研修で、心臓疾患の病態や治療についての講義が行われた。その後、手術室や検査室を見学する貴重な機会があった。短い時間ではあったが、手術室に足を踏み入れ、カテーテル手術の実際の様子を見学することができた。これは3年次の領域別実習では経験できなかったことで、手術中のプロセスを間近で目にすることができ、非常に貴重な体験であった。医療技術の進歩によって、従来は開胸手術で行われていた様々な手術が、カテーテル治療によって行えるようになった。カテーテル手術は、橈骨動脈(手首の親指側にある血管)や鼠径部の大腿動脈(足のつけ根にある血管)から、カテーテル(細い管)を挿入して患者の内部にアプローチする手術である。心臓疾患の治療においても、カテーテル手術は開胸手術に比べて侵襲が少なく、患者の負担が軽減される利点がある。
 講義後は、センメルワイス医学歴史博物館も訪れた。この博物館は、医学の歴史とイグナーツ・センメルワイスに敬意を表して名付けられた。彼は19世紀に手洗いの重要性を提唱し、感染症対策に革命をもたらした。博物館内では、センメルワイスの業績や手洗いの歴史が展示されており、医学の進化に触れることができた。実際に使用されていた手術器具や医学書などの展示は非常に興味深いものであった。
 実は、私たちの研修先であるセンメルワイス大学もセンメルワイス博士に由来している。そしてセンメルワイス大学は、その名前にふさわしい医療の先駆者たちを育てている大学である。そのような場所で学べることに感謝し、残りの研修期間もより一層充実したものにしていきたい。

センメルワイス医学歴史博物館

実際に使用されていた手術器具などの展示物