ハンガリー研修
2025.08.23
ハンガリーの調剤薬局を見学し、薬の製造工程や設備について学びました。特に印象的だったのは、地下に設置された自動ピッキングロボットです。薬剤師が必要な薬を入力すると、ロボットが倉庫内の薬箱を読み取り、自動で取り出して出口のカゴに落とす仕組みになっていました。
このロボットはハンガリー国内の約15%の薬局で導入されており、医療現場における効率化と安全性の向上に大きく貢献しているそうです。日本の薬局とは異なる環境を体感することができました。
続いて、「発表に向けて:OECDデータの使い方」というテーマで講義を受けました。ここでは、国民の健康状態を把握するために用いられる指標について学びました。平均寿命、出生数、医療レベル、医療体制、医師数など、健康を示すデータの読み取り方を理解することができました。
また、医療レベルは国民の健康状態に約30%の影響を与えるとされ、さらに社会情勢や所得の低下などによる精神的要因も健康に大きく関わることが示されました。例えば、収入が低い家庭では安価で質の低い食品を選ばざるを得ず、それが健康状態の悪化につながる可能性があるとのことです。
この講義を通じて、健康を理解するには身体的・精神的側面だけでなく、社会的・経済的背景も重要であることを学び、看護ケアにおいても多角的な視点を持つ必要性を強く感じました。
その後、地元の中央市場を訪れました。市場には色とりどりの野菜や果物、サラミや肉製品、さらにハンガリーならではのパプリカパウダーやハチミツなどが並び、活気に満ちていました。鮮やかな食材や豊かな香りは見ているだけで心躍るもので、現地の食文化の豊かさを実感することができました。
K.S
調剤薬局
調剤薬局の見学
講義の様子
地元の中央市場