プロジェクト
2022.12.07
本年度、観光学部が全学部共通基盤科目の中で提供している域学共創プロジェクトでは、道の駅・みのりの郷東金を基点とし、東金市の魅力を再発見するサイクルツーリズムイベントを実施することとなりました。
11月5日に実施したイベントの事前調査に関しましては以前報告しました(「e-bike のコースに適した地形を探せ! ~サイクルツーリズムイベントに向けた地域環境の調査報告~」)が、そうしたコース作成だけでなく、イベントを盛り上げるためのツールに関して制作活動を行ってきましたので、学生の声を介し報告をさせていただきます。
今回、私は、道の駅みのりの郷東金(以下、道の駅)と城西国際大学観光学部観光学科のコラボで作った道の駅記念切符の作成に携わりました。そのために、道の駅記念切符に掲載する大学の紹介文や記念切符を彩る東金市のゆるキャラ「とっちー」の利用許諾などをとり、デザインに組み込む作業を行いました。そして、道の駅の今関駅長に、完成した図柄を見せ、どのように配布するかなどを話し合いました。
こうした対外的な交渉に関わる過程で、今回の企画への自らの携わり方に対しての改善点がいくつか見えてきました。
1つ目は、大学として配布した道の駅記念切符は、東金ちゃりんこ倶楽部の企画したイベントに参加した人にしか配布することができなかった点です。同時に、道の駅がどのように配布したのかを理解していなかったことも挙げられます。地域の人とせっかく協働するのだから彼らのノウハウを自ら学ぶことをしなかったことは悔いています。
2つ目は、道の駅と交渉して、サイクルツーリズムプロジェクトに関わった学生が、道の駅で記念切符を配布したら、地域の方に私たちの活動が興味を持ってもらえたのではないかと考えます。そうした最後まで責任を持って活動することの大切さを学びました。
来年、このサイクルツーリズムの活動に参加する学生には、こうした改善案を引き継いでもらえればと考えます。そうすることで、この企画がより良いものになればと願っています。
今回のプロジェクトで、私はどんな活動をするにしても責任が伴うことを知りました。同時に、その責任の重さを実感することとなりました。なぜ、そのことに気づいたかというと、私が、ポスターやロゴ入りのステッカー制作を担当したのですが、そこで制作したものを道の駅や市役所の方にお渡しした際に、企業との連携の重要性を実感したからです。
ちなみに、私は、今回、生まれて初めてロゴを作りました。大学生になるまで、自分のものをデザインする活動はしてきましたが、人の手に渡る物を制作するということは初めてでした。しかも、今回のサイクルツーリズムのプロジェクトを代表するロゴということもあり、制作する過程では、「誰が見ても「これ、いい!」と思う、きちんとしたロゴを作らなければならない」と思いすごく悩みました。
また、ポスターを、パソコンのアプリケーションを活用し制作することも初めてでした。ただ、ロゴと違い、レイアウトなど感覚的にはできないことばかりで、自分の力を充分に発揮することはできませんでした。その経験は、とても悔しかったです。
ただ、ロゴを印刷したものをメンバーに見せた時に、みんなが絶賛してくれたことに喜びを感じました。
話は戻りますが、ロゴやポスターの制作に関しても、プロジェクトをみなさんに知ってもらうという課題が伴います。同じプロジェクトのメンバーが絶賛してくれたことは嬉しいのですが、ロゴやポスターを通して、プロジェクトの価値が伝わらないと何も始まりません。そこから、私は責任の重さを感じたわけです。
そして、今後は、責任の重い仕事でも、自分の力を発揮できるように、最後まで諦めないで頑張っていく気持ちを忘れずに大事にしたいと思いました。
今回の域学共創のプロジェクトにおける私の担当は、企業との連携方法について検討することでした。同じチームになったメンバーとの話し合いが始まったばかりの頃は、なかなか「これだ!」という案にたどり着くことができず苦戦ばかりしていました。ただ、夏休み期間中に、伊豆の国市の道の駅・伊豆のへそに隣接しているメリダジャパン株式会社(以下、メリダジャパン)に視察に行ったことがきっかけで、企業との連携方法についてアイデアが浮かぶこととなります。
ちなみに、この企業訪問では、どんなことをしたかというと、オフロードで必要なバイクコントロールなどのテクニックを身につけるためのパンプトラックコースを体験したり、地域の中を試走したりと実際にe-bikeに乗ることになりました。初めて乗るe-bikeだったので少し緊張しましたが、メリダジャパンのスタッフの方々のおかげでスムーズに乗ることができました。しかし、長時間乗っていたせいかお尻が痛くなったことに気が付いたのです。その瞬間、「これだ!」と思いました。
そんな体験を視察に行けなかった他のメンバーに持ち帰り、「お尻が痛くならないためにはどうすべきか?」ということを皆で話し合い、イベント参加者のためにサドルカバーを作ってはどうかという方向に話が進みました。その際に、視察後にサイクリングしている方のサドルを気にして見ていた時の話もしました。「そのサドルも、私が試乗したe-bike同様、硬そうに見えた。でも、なぜ彼らはお尻が痛くならないのだろうと思い調べたところ、その方たちは専用のウエアを着用しているので大丈夫だとのこと。とはいえ、今回のイベント参加者は普通の動きやすい服装で参加すると思うので、サドルカバーは絶対必要だと思う」とチームメイトに話をすると、満場一致で「それでいこう!」ということで決まりました。視察に行き実際にe-bikeに乗ってみないとわからなかったことなので行って良かったと思っています。 その日から一気にグループがまとまりサドルカバー制作が動き始めました。裁縫が得意なメンバーを中心に集まれる時は集まり作業し、そうでない時は家に持ち帰り連日作業し皆でサドルカバーを完成させました。
最後になりますが、こうした作業を通して、プロジェクトをやる上では、積極的にメンバー同士の話し合いの場を設けることが重要なのだということを知りました。