プロジェクト
2025.06.09
2025年度も、観光学部が全学共通基盤科目に提供する域学共創プロジェクトBでは、地域にある道の駅みのりの郷東金(以下、道の駅)を基点とし、観光を主題としたプロジェクトを行う授業を実施しています。
本授業の目的は、東金市をはじめ山武郡市(大網白里市、山武市、東金市、九十九里町、芝山町、横芝光町)の「地域の魅力発見」とその魅力を活かした道の駅を基点としたサイクルツーリズムのためのコースの開発です。
とくに、東金市とは、観光に関わる連携協定を結び、東金市の観光に関わる基盤づくりをすることを目標として実施している活動となります。
そこで、本年度も、道の駅みのりの郷東金の視察から活動をスタートしました。今回の記事は、5月1日に実施した道の駅視察の報告となります。
駅長に地域産品についてご説明いただきました
○観光学部1年 福井 海大
5月1日、私たち域学共創プロジェクトB「道の駅と大学」を履修しているメンバーは、道の駅みのりの郷東金に視察に伺いました。
当日は、道の駅の駅長である内山さんに、道の駅の施設が実施している取り組みや工夫などをお伺いました。また、今回ご教授していただいた内容を踏まえてそれらをどうサイクルツーリズムに生かせるのかについてのヒントも学びました。
例えば、今回の道の駅の視察では、複数の棟を巡り、棟ごとに様々な機能や役割があることを見ることができたのですが、その道程で各棟の取り組み解説を聞き、「地域と連携した取り組み」を実施しているというキーワードが多く出てくることが気になりました。
その一つには、地域の農産物の6次産業化などに取り組む加工場での話です。フードロス削減のために、地域で採れたイチゴを使った商品を生産したり、企業と連携しコーヒーを作る過程で抽出されたコーヒーの豆かすを集め麹と混ぜたものを乳牛などの餌とし、その乳牛が出すミルクを道の駅のオリジナル商品などで使用しているとのことでした。とても素晴らしい「地域と連携した取り組み」だなと思いました。
また、メインの施設である直売所でも、多くの地域で生産された野菜や地域で作られた商品を取り扱っていました。東金市をはじめ山武郡市の地域のことを知ってもらう上では重要な取り組みです。
さらには、姉妹都市である長野県安曇野市や北海道陸別町のPRとして両都市の名産品なども販売しており、遠くの地域のことですが、お互いが広報しあっているのかもしれないと思うと、これも素敵な「地域と連携した取り組み」だと感じました。
今回のこうした視察を介して、サイクルツーリズムに活用できるものを調べましたが、この道の駅には、地元の農産品やお土産をはじめとした美味しい食べ物が集まるだけでなく、そこで食べることのできる場所であるため、サイクリストにとってはいい休憩場所になるのではないのかと思いました。
最後になりますが、今後、地域を調査し、サイクリングコースを作る中で、こうした拠点となる場所と地域を繋ぐキーワードを見つけられればと考えています。
道の駅オリジナル商品のプリン
地域活動を広報する道の駅の一例を紹介いただきました
○観光学部1年 大森 ひかり
私は、この域学共創プロジェクトという授業に参加し、サイクルツーリズムを推進していく中で、広報活動に力を入れたいと考えています。とくに、「食」と「それに込められた想い」について広報していきたいと考えます。
具体的な内容としては、「食べ物の美味しさ」だけでなく、その料理に「地域の名産品を使用していること」、「提供に至るまでの工程」など、生産者や料理人の「想い(ストーリー)」を発信していきたいと思っています。
その背景には、道の駅レストラン・カフェ&リストランテ とっチーノで提供されている品物は、どれもこだわりがあり、材料だけにとどまらないからです。私も、今回の視察で、毎日の仕込みや調理工程の細かさ、SDGsへの取り組みなどを見ることができ驚きました。
実際に道の駅の加工場は調理場を近くで見ることもできるので、その光景を皆さんにも見てもらいたいとも思いました。食べ物の紹介は、完成品について紹介されるばかりで、そこに至るまでの道のりを知る機会があまりないように感じます。しかし、そこにはたくさんの人のこだわりや努力が込められています。
私はその大きな「想い(ストーリー)」を観光にきた方々にも知ってもらいたいと考えています。そのためにも、皆さんに「想い(ストーリー)」を伝える活動をしていきたいと強く思います。
とくに、サイクルツーリズムでは、お土産など物品として持ち帰れるものは限られています。だからこそ、誰かの想いを知り、思い出として持ち帰れるよう形の無いおみやげの発信していきたいです。
加工場で行っているSDGsの取り組みを視察する様子
道の駅レストラン・カフェ&リストランテ とっチーノで旬のいちご商品を食べました