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観光ゼミナール ~観光まちづくりの実践 vol.02~ e-bikeによる試走体験を行いました ② 午後の部

ゼミ活動

2021.06.21

観光ゼミナール ~観光まちづくりの実践 vol.02~ e-bikeによる試走体験を行いました ① 午前の部 

 

ウェルネスポーツ鴨川小野さんからe-bikeの説明をしていただきました


2021年度のゼミ活動のテーマは、「着地型ツアーを実践する」です。地域の魅力を伝え、地域活性化に寄与する一つの方法として、地域に来ていただくことが重要であると考え、そのために着地型ツアーを企画運営してはどうかとの議論が生まれました。

四方木地区には魅力的な自然資源が点在しています。歩いて巡るには少し距離があり、車では味気ない移動が、e-bikeを利用することで、季節を感じることができる「楽しい移動」に変化するのではないかと考えたからです。そして、隣接する清澄地区と四方木地区の標高差(およそ150m)も「電動アシスト」があれば比較的「楽(=たのしい)」なのではないかということからの発案でした。今回の試走では、ウェルネスポーツ鴨川様にご協力いただき、e-bikeの試走体験を行いました。

果たしてツアーとしての可能性はあるのでしょうか。

実際に参加した学生の声をお届けします。

清澄寺門前から出発です


観光学部3年 清水 香那さん

初めて四方木地区をe-bikeで走りました。今回の試走では、四方木ベイスしたなおいで活動されている地区の方、市役所の方、自転車を貸してくださるウェルネスポーツ鴨川の方々に参加していただき、関係者の顔合わせも兼ねた試走となりました。

新型コロナウイルス感染防止のため、午前と午後の2グループに分け、少人数で行いました。午前のグループは、コースの距離と立ち寄りポイントの順番の適正さ、安全な催行人数を検証しました。午後のグループは、撮影・ガイドをするポイントの調査、適した休憩時間を検証しました。

実際に走ってみて一番感じたことは、山の中で自転車に乗ることと普通の道を走ることは全く異なるということです。コースの中には舗装されていない道もあり、まさに「アドベンチャーツアー」の名にふさわしいツアーになるとの予感があります。e-bikeによる試走は、思っていたよりも激しい運動でしたが、四方木・清澄地区の良さを存分に感じられるツアーになりそうで、さらに楽しみになりました。

実際に走ることでコースの安全性、注意すべき点、ツアーの魅力など、たくさんのことに気づくとともに、反省点や改善点もたくさんあることがわかったので、それを踏まえてさらに良いツアーを企画していきたいです。

四方木地区へ向かう最初のトンネル


観光学部3年 浅比 こころさん

私は午後のグループとして参加しました。清澄寺から四方木の「紅の里」まで、一気に走りました。「紅の里」までは下り坂で、道が細い箇所もありましたが、あっという間にたどり着きます。次に、「紅の里」から「甚兵衛穴」に向かいます。ここからは上り道でしたが、e-bikeの効果が発揮され、元気なうちはスイスイ登っていきます。「甚兵衛穴」へ行くには、「ハードコース」と「ソフトコース」の2つのルートがあると聞きました。私は体力に少し自信がなかったのでソフトコースを選びました。こちらは「四方木房総郷土美術館」にe-bikeを止め、「甚兵衛穴」まで歩くコースです。もう一つのハードコースは、アップダウンの激しいコースで、「アドベンチャー」らしいコースだったと友人から聞きました。不動滝までの道のりや、清澄地区への登坂路も、e-bikeだからこそ走りきることができました。

e-bikeは昨年のプロジェクトに続いて2度目の体験になりますが、清澄~四方木ルートは、自然も多く、走りやすいと感じました。細い道や急な下りは少し怖いとも感じますが、注意して走れば安全に走れると思います。上り坂は、e-bikeならではの機能を実感することができます。普段自転車に乗らない方でも、自分のペースで走ることができれば楽しく走ることができるのではないかと思いました。これからツアーを作っていくにあたっては、安全面に配慮したコース設定を考えていきたいと思います。

四方木紅の里は今回のコースの折り返し地点


観光学部3年 菊池 大輝さん

私は、e-bikeに乗るのは初めての体験でした。普段は車での移動がほとんどであり、久しぶりの自転車で、しかも前日は大雨だったため、坂道や濡れた路面でスリップして転ばないかと心配もありました。しかし、e-bikeはマウンテンバイクタイプのため、タイヤも太く、グリップ力もありそうなタイヤだったので、安心して走ることができました。

試走のコースは、行きが下りで、帰りが上りでした。そのため、帰りのコースは疲れるのではないかと思っていたのですが、電気アシストのおかげで、試走終了後も体力が少し余っていました。

今回のe-bikeの活用は、SDGsの観点からも有用な取り組みだと思います。e-bikeは当然ながら排出ガスを出しません。そして、特別に訓練する必要もなく、普段積極的に運動していない人にとっても難しい乗り物ではありません。持続的な社会を求めていくためには、今後さらに需要が高まる乗り物ではないかと考えます。

桑の実を発見。これもツアーの醍醐味です


観光学部3年 荒井 勇向さん

今回の試走は、清澄地区と四方木地区の観光スポットをe-bikeで巡りました。両地区の標高差は150mあまりで、しかもコースの一部はアップダウンが激しく、e-bikeの性能をフルで発揮し、難なく走ることができました。

私が試走で感じたことは、地域には自然の魅力が溢れているということです。山では新緑が美しく、川では水性生物の観察ができ、木の実や野草などを採ったりしました。このような自然体験ができることも清澄地区・四方木地区の魅力だと感じます。しかし、その魅力を伝えることができるかどうかという点は、道案内役のガイドの力によるものだとも痛感しました。

今回のツアーを運営するにあたっては、私たち学生が一生懸命取り組むのはもちろんですが、お客様に満足していただくことが重要だと思います。そのためには「ツアーで満足することとは何か」を私たちが考え、このツアーの魅力を望むような人に届けることが、大事なのではないかと考えます。そして、私たちが興味を持って楽しく活動することが地域全体のアピールとなり、それが参加者にも伝わるのだと思います。そのためには、まず私たちが地域をよく知ることが必要です。自信を持って誰にでも紹介できるようになってこそ、地域の魅力を伝える伝道師になれるのではないかと思っています。参加したすべての人に「参加して良かった」と思ってもらえるツアーづくりに励んでいきたいです。

清澄寺へと向かう急な坂もスイスイ上ります


観光学部3年 石崎 龍一さん

昨年のプロジェクトに続き、2度目のe-bike体験でしたが、改めて「電動アシスト」の魅力に気づきました。事前に、四方木から清澄への道のりが150mほどの高低差がある上り坂であることを知っていたので、あまり体力に自信のない私は、最後までたどり着けるだろうかと不安でいっぱいでした。しかし、帰りの上り坂は、思っていたほどの辛さを感じず、軽々と乗り越えることができたのです。下りはもちろんでしたが、上りにおいても景色を楽しむ余裕があり、自転車ならではの風を切る心地よさを感じました。このように、e-bikeの最大のメリットは、体力や持久力に自信がない方にも勧めることができるという点です。

そして、このe-bikeを活用することは地域の活性にも大きく繋がると感じました。車では通り過ぎてしまうだけの景色も、e-bikeを使うことでゆっくりと季節を感じることができます。日頃の運動不足も電動アシストの力で補うこともできます。今回お借りしたe-bikeは、マウンテンバイクタイプで、電動アシスト力も強く、普通の自転車に比べるとすぐに購入できるような価格ではなさそうです。しかし、今回の企画のように、e-bikeで地域を巡るツアーを広めていけば、エコで健康にも良い日常の移動手段になっていくかもしれません。

四方木地区の原さんにインタビュー


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