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韓国日本語学会主催第48回国際学術大会にて「城西国際大学学術賞」を授与

国際教育センター

2024.02.28

学術大会にて挨拶をする学長特任補佐の中川正臣准教授

受賞した大眞大学校 副教授 朴善玉先生

受賞した国立国語研究所 非常勤研究員 柳原恵津子先生
 

2023年9月23日(土)に、韓国・ソウル東国大学ソウルキャンパスにて、第48回国際学術大会(韓国日本語学会主催)が開催されました。

城西国際大学は、2019年より韓国日本語学会と交流を深め、二年に一度学会開催時に優れた学術発表をされた2名の方に城西国際大学学術賞を授与しております。これは、本学の日本語教育、日本語教授法に関連して、韓国・日本の日本語教育界と連携することで人材育成を多角的な視点においてなすことを目的としています。

今回の学術大会は、コロナ禍が明け4年ぶりに対面開催となりましたので、城西国際大学学術賞を会場において、本学国際人文学部中川正臣准教授より授与いたしました。久しぶりの対面開催に、本学から研究発表を行う教員も参加し、数多くの韓国における日本語教育研究者が揃い、ご関係の方と未来につながる有意義な交流を持つ貴重な機会となりました。

今後も、城西国際大学は韓国日本語学会とよい連携をとりつつ、日本語教授法を学ぶ本学学生のインターンシップ先の開拓や両国共同での研究推進等に支援をしてまいります。

受賞者:

(1)朴善玉(2021)Park, SeonOk、大眞大学校 副教授

「平成の新語・流行語における混種語の造語の様相」『日本語學硏究』68輯, 韓國日本語學會

授与理由:上記の論文は、平成30年間の新語と流行語の中から、混種語525語の意味領域および 造語法を分析した。その結果、意味領域においては、混種語は「物事の名前を表す言葉」が最も多く、造語法については、合成と縮約が多数を占めるという点を明らかにした。さらに、これらの混種語による新語と流行語が一般語としてどの程度定着しているのかについて把握し、新しい言葉の発生から消滅までの過程を追跡し確認した。このような新語・流行語に関する研究は、平成期の日本社会をうかがい知ることができる貴重な言語資料であるのみならず、日本語学習者の興味を誘発できる可能性が認められるという点で、意義が大きいと評価された。

(2)柳原恵津子(2021)国立国語研究所(日本) 非常勤研究員

「平安期記録体における漢字仮名交じり表記」『日本語學硏究』70輯, 韓國日本語學會

授与理由:上記の論文は『御堂関白記』『水左記』『後二条師通記』『愚昧記』等の実際の文献か ら表記の用例を収集し考察を加え、平安時代の漢字仮名交じり表記の実態を実証的に明らかにしたという点において選定委員から高く評価された。特に論旨の流れが全体を通じて理路整然としており、著者の主張について、客観的かつ妥当性のある展開がなされている点が評価された。

参考:これまでの受賞者

●2019年

〇吳美寧 (崇実大学校教授)
「ソウル大学校蔵『源氏物語』(貴3201/60B)の書き込みについて」

〇坂口清香(韓国外国語大学校助教授)
「上級会話授業における教師コメントの分析-上級会話の教科書作成に向けた取り組み‐」

●2021年

〇石塚ゆかり(青森大学准教授)
「日韓の口コミ行動における否定的および肯定的評価とその表現についてホテル予約サイトの分析から」

〇李舜炯(慶北大講師)
「ICTを活用した遠隔接触場面における日本語学習者と母語話者の聞き手言語行動」