地域連携
2022.07.08
絶滅危惧種について説明する国武陽子教授
ビーカーに入れられたトウキョウサンショウウオを食い入るように見つめる児童たち
東金市立城西小学校(千葉県)で6月29日、経営情報学部の国武陽子教授が「絶滅危惧種について考えよう」をテーマに授業を行いました。5年生の「総合学習」の時間で、77人の児童が参加し、東金市周辺の豊かな里山環境や絶滅危惧種の特徴を学び、生物保護への関心を高めました。
東金市を含む山武地域に生息し、千葉県のレッドデータブックで最重要保護生物に指定されている両生類「トウキョウサンショウウオ」の調査を国武教授が手がけていることから、今回の授業が実現しました。この日、国武教授は初めに生物が絶滅することの意味について説明し、「絶滅危惧種が増えていることは人間による環境破壊の象徴です。また、絶滅危惧種を知ることは私たちの命を考えることに繋がります」と話しました。さらに山武地域にある森林、ため池などには多くの生物が生存しており、豊かな里山環境が残っていることに触れ、トウキョウサンショウウオについても紹介しました。
最後に「絶滅危惧種がいなくならないためにはどうしたらいい?」と国武教授が問いかけ、「むやみに捕まえないこと、生物が生きていける環境を守ることなども大事ですが、まずは生物のことをよく知ることが重要です」と答えを示しました。ふだんは聴く機会のない「大学の先生」の授業に児童たちは真剣に耳を傾けるとともに、国武教授が持参したトウキョウサンショウウオなどを興味津々な様子で観察していました。