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ハンガリー研修(4年生)21・22日目

ハンガリー研修

2022.09.06

学生リポート

9月6日(21日目)

小児の救急医療、幼児・乳児のCPRの実践、NICUでの研修

今日の講義では、小児の救急医療と幼児・乳児へのバッグバルブマスクを用いた人工呼吸と心肺蘇生(cardiopulmonary resuscitation; CPR)の実施、NICUでの研修を実施した。

小児の救急医療においては、小児特有のCPRや救急時における観察の重要性について学ぶことができた。特に、子どもの発達によって使うバッグバルブマスクの大きさや換気量を考えて人工呼吸を行うことが重要であり、それを行いながらも心臓マッサージのペースを考えて行うことが命を救うことに繋がると感じた。また、CPR時の薬剤の投与は、血管ではなく、骨の中に直接行うことが重要であり、投与量についても年齢や体重によって調整されていることが分かった。特に出生直後の児においては、臍静脈から薬剤を投与する事には衝撃を受けた。

次に、新生児科とNICUで研修を行った。新生児科においては、性器の奇形があったことから膀胱ろうを造設している児への清潔援助と腕の静脈へのルート確保の処置を見学することができた。NICUでは、低出生児の管理や新生児の術後の観察などを見学した。そこでは、厳密な管理の中で過ごす小さな子どもたちを見て、目の前で小さな命を一所懸命に繋ごうとする医師や看護師の働きが、いかに重要であるかを学ぶことができた。小児科においては、生命誕生の喜びと共に、亡くなってしまう児がいることへの命の儚さを改めて感じることができた。

国内における実習においては、NICUの見学を行うことはできないため、今回の研修で実際にどのようなものかを見学することができ、多くのことを学ぶことができたとともにかけがえのない経験をすることができた。

Hiroto、***、***

小児救急におけるマスク装着のトレーニング

小児救急におけるマスク装着のトレーニング

心臓マッサージ

心臓マッサージ

9月7日(22日目)

小児の救急医療、CPRの実践、PICUでの研修

本日は小児の救急医療について、Heim Pál Children's Hospitalで研修を行った。

講義では、小児の特徴的な疾患について教えていただいた。小児患者はとても特殊であり月齢や年齢によって疑う疾患が変わってくること、成人と比べて血液量や体表面積、器官が小さいことで大人での重篤となる基準値と大きく変わってくることを学んだ。また、体の大きさは年齢、体重によっても異なるためその子に合わせた投与量を決めることも大切であることを学んだ。

小児ICUでは救急時に使う酸素マスクについて学んだ。小児においての救急処置としても呼吸を確保することは重要である。酸素マスクの実物を見ながらマスクの特徴についても学ぶことができた。日本でも使われているマスクとハンガリーで使われているマスクはほとんど共通していた。さらにゲデルエアウェイという器具を見せてもらった。これは患者の意識がなく、気道が塞がっている場合に使うものである。気道を確保した上、バッグバルブマスク(アンビューバック)呼吸の補助を行うことができるという器具であり、日本では見たことがなかったため興味深く学習することができた。

救急外来ではハンガリーの小児救急でもトリアージが重要である。ハンガリー小児科のトリアージシステムもカナダのものを参考にしていた。

ハンガリーはファミリードクター制度が定着していて、急性期とファミリードクターで役割が分かれている。ブダペストには小児科が複数あるため、病院ごとに役割分担を行っている。日付によって診察を受け入れる患者の症状が異なっているということを伺い、日本との違いを感じた。

午後の授業では口腔ケアについてセンメルワイス大学で学び、口腔内の菌が体内に入ることで今まで知っていた以上にたくさんの病気を引き起こすことを知り、改めて看護の口腔ケアの重要性を学んだ。

Aoi、Ayaka