教員活動
2025.07.08
2025年6月22日に東京衛生学園専門学校で開催された理学療法士講習会「日本PNF学会主催PNF講習会・上級Aコース」で、理学療法学科の原田助教が講師(シニアインストラクター)を務めました。PNF(固有受容性神経筋促通法)とは、神経と筋の協調を高めるリハビリ手法で、筋力や柔軟性の改善、運動機能の回復を目的として実施します。
原田助教は数少ないPNFを指導できるシニアインストラクターとして、長年にわたり後進の育成に携わっています。今回のテーマは、「中枢神経系疾患に対する歩行アプローチ」であり、「運動失調」と「パーキンソン病」に対するPNFを指導しました。
「運動失調」に対しては、上肢・下肢の組み合わせパターンや抗重力位における体幹へのリズミックスタビリゼーションを行い、空間での保持能力を高めながら、上肢・下肢のPNF運動パターンをスローリバーサルで実施し、歩行への準備を進めました。その後は、歩行に対するPNFパターンに移行し、特に「圧縮刺激」を強調しながら行うデモンストレーションを実施しました。
「パーキンソン病」に対しては、「寝返りを促通するPNFパターン」により立ち直り反応と体軸内回旋を促し、「肩甲骨と骨盤の組み合わせパターン」をリプリケーションで行うことで、歩行時の体幹の回旋運動に関与する筋力強化と可動域の改善を図り、歩行に対するPNFパターンを応用的に工夫をするアプローチへと進めていきました。
本学では、臨床現場に直結した高度なリハビリテーション教育・研究を推進しており、専門性の高い講習会等への講師派遣を通じて地域医療や専門職の育成にも貢献し、学生教育に還元しています。