ハンガリー研修
2022.08.31
心臓血管センターでの研修
本日の研修は、心血管系についての講義の後、病棟で研修を行った。講義では、病院の概要や院内で行える手術や治療方法、また症例を用いた心不全や狭心症・心筋梗塞が起こるメカニズムについて学習した。
心臓の機能低下が起こると、人間の身体は正常な状態を保とうとするため、血管狭窄や脈拍数の増加などを引き起こす。そのため、全身状態が悪化していくことを学んだ。
心不全の割合としては、50%の人が血圧は正常、25%の人は収縮期血圧が160mmHgまで上昇する。残りの25%の人は冠動脈の疾患によるということを知ることが出来た。
病棟では、冠動脈疾患集中治療室や心血管集中治療室などを見学した。心血管集中室での、看護師の役割としては、心臓や大動脈に関する手術を行った患者や多臓器不全がある患者のケアや世話行っている。腎不全によって腎臓移植をした患者は元の場所に移植をするのではなく、脇腹辺りに移植していることが分かった。理由としては、身体の前方に移植することで診察のしやすさやケアのしやすさに繋がることを知ることができた。また、術後の血圧測定を直接動脈に穿刺する方法も観ることができた。
また、心臓血管センターでは日帰り入院制度があり、主にペースメーカーの埋め込み術やカテーテル治療が多く行われている。手術時間も20~30分と日本と比べて短く、1日の患者の入れ替わりも激しいという。そこでの看護師の役割は、薬の投与や食事サポート、心電図や監視、採血などを行っており、心臓系において日帰り入院制度があることに驚きを感じた。以上の患者や心臓移植の患者も、早く離床させ、元の生活へ戻そうという理学療法士が大きく関わっていた。
そして、ハンガリーにおける心臓病の好発年齢は年々早まっており、現在は40代でも心臓病を発症する人がいることを知った。その理由として、喫煙者が多いことや食生活の乱れが挙げられており、生活習慣の乱れが心疾患を引き起こす大きな要因となっているのだと感じた。あらためて、日本との比較を考えたいと思った。
Kaho,Akari
心臓血管センター前の様子