トピック
2025.02.13
城西国際大学には、どの学部の学生でも参加できるプロジェクト科目がいくつかあります。
その中の1つに国際文化学科の教員が担当し、地域の伝統行事参加を通して日本の伝統文化を学びつつ、それを更に盛り上げていく方法を学生目線で提案しようとするものがあります。
今年度は、東⾦市で隔年で行われている日吉神社連合祭典に参加させていただくなかで、その祭りの抱えている問題点と解決の道を地域の方々と一緒に探りました。
授業では、⽇吉神社の成り⽴ちや⽇吉神社連合祭典の歴史等を学んだり、⽇吉神社連合祭典へ向けての準備や祭りに携わったりして、⼈びとがどのように祭りに関わっているかを学びます。お囃子を見学したり体験したりし、祭典当日は山車運行にも参加します。
お囃子の練習をしている様子
お神輿や山車運行に参加している様子
また、2月3日には東金ショッピングセンター サンピア (千葉県東金市) で、域学共創プロジェクトの報告会が行われました。
域学共創プロジェクトの成果を発表する学生たち
プロジェクトに参加した国際文化コースの学生たちからは、日本の伝統文化への関心がさらに高まったとの感想が寄せられました。
●幼い頃から地元で伝統芸能やお祭りに参加していたので、違う地域での伝統芸能やお祭りに参加することができるプロジェクト科目の説明を受け、楽しく体験を通して伝統文化を学ぶことができると思いすぐに受講を決めました。
実際にお祭りに参加してみて、お祭は人と人が繋がるきっかけや人びとが非日常を楽しむ貴重な場であることを学ぶことができました。参加したことで気づいた課題点もあり、参加してみなければ気づくことができなかったものでしたので、視野を広げることができました。
地域の大人の皆さんは、私たちや子どもたちが楽しく学べるよう山車運行に積極的に交ぜてくださり、そのような姿勢から祭典の楽しさを体験させることで伝統が継承されていくよう配慮されていることを実感することができました。
このプロジェクトを通して、地域の人びとと関わりながら自分の体験から伝統芸能やお祭りの重要性をさらに考えることができ、改めて自分は日本の伝統文化などに興味があることを再確認できたように思います。まだ1年生で、先のことをなかなか考えられずにいますが、この経験は今後の学びに繋がり将来に活かせるものだと思えました。
●私は元々伝統芸能や地方の文化・民俗の領域に興味があり、学芸員資格取得を目指しているので、この授業では民俗について学べると同時に、さらに博物館の勉強をする上で役立つことがあるかもしれないと思い受講しました。
お祭りでは2日間動きっぱなしだったので体力的な面でかなり大変でしたが、これからの祭りを担う若年層に楽しんでもらいたいという地域の方々の熱意が強く伝わってきました。普段は他県に住んでいる方がお祭りのために戻って来て旧交を温めている様子を見て、お祭りが地元の人びとを繋ぐ役割を果たしているのが分かりました。現代は手軽な娯楽に溢れていますが、あえて手間暇かけて「お祭り」を行う意義を楽しみながら学ぶことができました。
今3年生ですが、今回お祭りに参加したことで民俗的な分野にさらに興味を持ち、お祭りやお祭りと社会の関係性について卒業論文を執筆するという方向性を定めることができましたので、引き続き調査・考察を続けたいと思っています。