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先輩がいない環境でも先生方のフォローが手厚く 卒業生インタビュー

独立行政法人 さんむ医療センター
真砂 ひかるさん(25期生・福祉総合学部卒)

福祉総合学部理学療法学科の1期生として、本学を2020年に卒業した真砂ひかるさん。独立行政法人「さんむ医療センター」(千葉県山武市)のリハビリテーション科に就職し、今年で4年目を迎えました。「リハビリの回数を重ねるたびに、患者さんが少しずつ良くなっていく過程を見るのが本当に楽しい」と話す真砂さんに、1期生ならではの在学中のエピソードなどを語っていただきました。

スポーツにも医療にも繋がる資格との出合い

真砂さんは関西出身で、高校入学と同時に千葉県へ引っ越してきました。中学生の時から続けていたバスケットボール部に高校でも所属し、活躍。体を動かすことが好きなので、将来は体育教師になりたい気持ちもありましたが、「父からは看護師になることを勧められていて、医療に関係することにも興味があったので、なかなか進路を決められずにいました」と当時を振り返ります。そんな折に、先生から「城西国際大学に理学療法士の資格取得を目指せる学科が新設される」と教えてもらいました。理学療法士という名前を聞いたことはあったものの、どんなことをする職業なのか全く知らなかったので、先生に教えてもらったそうです。「スポーツ選手のリハビリにも携われる資格だと分かり、『これだ!』と思いました」。体を動かすことと医療のどちらにも携われる仕事に強く惹かれた真砂さんは、「1期生として入学することへの不安や迷いはなく、逆に楽しみでした」と、見事に合格を勝ち取ります。

先生方の手厚いフォローと看護学部との連携に手応え

入学後、苦労したのはスケジュール管理でした。先輩がいないので、勉強の進め方や定期テストの対策の立て方などを、気軽に相談できる人がいません。ただ、その代わりに先生たちとの距離が非常に近く、何かわからないことがあれば、すぐに研究室へ足を運ぶことができました。「先生方には親身になって相談に乗っていただけて、授業時間以外でも時間を取ってくださいました。先生方のフォローのお陰で、最初の1年を何とか乗り切ることができました」と、心からの感謝を伝えてくれました。

2年生になると大学生活にも慣れ、授業内容も症例からどのような対応を行うべきか、またそれをどう評価するかを考えるなど、ステップアップしました。さらに勉強が大変になりましたが、もともとスポーツ好きなので、「筋肉の名称や体の仕組みを学べることに、喜びを感じていました」と前向きに取り組みました。看護学部の学生と一緒に、症例を見ながらそれぞれの立場で意見交換を行う授業もあり、今でも強く印象に残っているそうです。「同じ医療従事者を目指す立場の人と学生のうちに接点を持てたことで、自分の視野を拡げることができたと思います」と、医療系学部の多い大学ならではの強みを、高く評価してくれました。

福祉住環境コーディネーターの資格も取得

現在の職場では、リハビリによって一定の回復をみせた患者を、さらに日常生活に復帰できる段階までに導くための「回復期」を担当しています。看護師とも密に連絡を取り、リハビリでの様子を共有します。「リハビリのときは問題なくできていたことが、普段の生活では難しいとの報告があがってくることも多く、学生時代に学んだ通り、他職種と連携する大切さを実感しています」と、大学での学びを現場で活かす日々を送っています。
 
また真砂さんは仕事の傍ら、福祉住環境コーディネーター2級の資格を取得しました。山武市周辺には昔ながらの造りの家がまだまだ多く、階段の段差が高かったり、手すりがなかったりといった、バリアフリー対策が施されていない住居がたくさんあるそうです。「退院できるまでに回復しているのに、住まいの環境が整っていないために帰宅できない患者さんがいることを知って、『家での日常生活を安心して送れるようにサポートしたい』と思ったのがきっかけでした」。新型コロナウイルスの影響で、しばらくは思うように活動できませんでしたが、これからは退院した患者の自宅訪問も計画しているそうです。「少しずつですが、一歩一歩目標に近づけるよう、努力を続けています」

最後に、理学療法士の仕事の魅力を伺うと「リハビリによって、患者さんが少し前まで出来なかったことを克服し、回復していくのを目の当たりにすると、とてもやりがいを感じます。本当に楽しい仕事で、私の天職と言ってもいいです」と、目を輝かせながら話してくれました。「1期生という頼る先輩がいない環境で大学時代を過ごしたことによって、とにかく困ったらすぐに相談する、質問するという癖がつきました。その経験から、職場でも先輩や上司だけでなく、患者さんともコミュニケーションを欠かさないようにしています」という真砂さん。既にたくさんの先輩に恵まれている後輩たちに、「仲間同士と繋がるだけでなく、年齢や立場がまったく違う人たちともコミュニケーションを取ることを心がけてほしいです。それが将来、現場で必ず役に立ちます」と、アドバイスをくださいました。

JIUでの思い出の一枚

2017年に現役生と教員が企画した千葉東金キャンパスでのドッチボール大会に、1期生の仲間とともに参加
※後ろから2列目の左から2人目、グレーの服を着ているのが真砂さん